今回の記事は...
京都駅から徒歩で約10分程のところにある、西本願寺です。(上の写真は阿弥陀堂、下の写真は御影堂です。)
日本には、13宗派の仏教がありますが、この西本願寺が属する浄土真宗は日本で最大の信徒数を誇ります。(私の父方の祖父母も浄土真宗の門徒でした。)
また、ここ西本願寺は拝観料は無料、上2つのお堂も無料で入ることが出来ます。
また、普段は公開されていませんが、ここ西本願寺にある飛雲閣は金閣寺の金閣、銀閣寺の銀閣と並び、「京の三名閣」の一つに数えられます。
では、西本願寺の歴史に触れておきます。
浄土真宗本願寺派の本山で、その所在(京都市下京区堀川通花屋町下ル)する位置から、西本願寺ともいわれている。
浄土真宗は、鎌倉時代の中頃に親鸞聖人によって開かれたが、その後、室町時代に出られた蓮如上人(れんにょしょうにん)によって民衆の間に広く深く浸透して発展し、現在では、わが国における仏教諸宗の中でも代表的な教団の一つとなっている。
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京都駅から徒歩で約10分程のところにある、西本願寺です。(上の写真は阿弥陀堂、下の写真は御影堂です。)
日本には、13宗派の仏教がありますが、この西本願寺が属する浄土真宗は日本で最大の信徒数を誇ります。(私の父方の祖父母も浄土真宗の門徒でした。)
また、ここ西本願寺は拝観料は無料、上2つのお堂も無料で入ることが出来ます。
また、普段は公開されていませんが、ここ西本願寺にある飛雲閣は金閣寺の金閣、銀閣寺の銀閣と並び、「京の三名閣」の一つに数えられます。
では、西本願寺の歴史に触れておきます。
浄土真宗本願寺派の本山で、その所在(京都市下京区堀川通花屋町下ル)する位置から、西本願寺ともいわれている。
浄土真宗は、鎌倉時代の中頃に親鸞聖人によって開かれたが、その後、室町時代に出られた蓮如上人(れんにょしょうにん)によって民衆の間に広く深く浸透して発展し、現在では、わが国における仏教諸宗の中でも代表的な教団の一つとなっている。
(引用:西本願寺ホームページ)
正式名称は本願寺であって、西は付かないそうです。
ではでは、英訳を見ていきます。
左が英語版のリフレット、右が日本語版のリフレットです。随分デザインが異なりますね。
リフレットにおける西本願寺の英訳は、Nishi Hongwanji となっています。
やはり、ここで着目すべきはHongwanji というローマ字表記ですね。
「本願寺」を普通にローマ字表記すると「Honganji (ヘボン式)」 もしくは「Honganzi (訓令式)」となるはずです。
考えられるWを付ける理由は、英語話者の発音を考慮したため、だと考えられます。
英語の発音に則ると、「ga」の発音は「ガ」より「ギャ」に近くなるのではないでしょうか。「gamble(ギャンブル)」然り、「gang(ギャング)」然り...。
つまり、「西本願寺」を「Nishi Honganji」とローマ字表記し、英語話者が発音すると「ニシ ホンギャンジ」となってしまうのではないでしょうか。(もちろん、「ga」を「ガ」と発音する語もあるかと思いますが、あくまで仮定なので...。)
本来の発音、つまり、日本語の「ガ」の発音に近づけるために「gwa(グァ)」と表記することで、「ギャ」よりも「ガ」に近い「グァ」と読んでもらえる表記にした、と考えられるのではないでしょうか。
「ニシ ホンギャンジ」と「ニシ ホングァンジ」ですか...。
日本で英語の発音に関して、「th」の発音や、「R」と「L」の発音の違いなどが話題となりますが、これはなかなか日本人では気付き辛い問題かもしれません。
日本で英語の発音に関して、「th」の発音や、「R」と「L」の発音の違いなどが話題となりますが、これはなかなか日本人では気付き辛い問題かもしれません。
今までブログで採り上げた神社仏閣名の英訳では考慮されていなかった発音上の問題ですが、他の媒体における英訳はどうでしょうか?
京都市下京区総合庁舎の傍にある案内看板です。
お分かりの通り、Nishihonganji Temple という英訳となっていました。
これが普通の英訳かと思います。
では、次は書籍における英訳です。
①:Nishi Hongan-ji
では、次はウェブサイトにおける英訳です。
⑤:Nishi-Hongwan-ji Temple
京都市下京区総合庁舎の傍にある案内看板です。
お分かりの通り、Nishihonganji Temple という英訳となっていました。
これが普通の英訳かと思います。
では、次は書籍における英訳です。
①:Nishi Hongan-ji
(佐藤 静也著 『SHRINES AND TEMPLES OF KYOTO:An English
Guidebook with a Virtual Bus Tour』 2001年)
②:Nishi Honganji Temple
(ディビッド・A・セイン英文作成 『京都を英語で言ってみる』 2008年)
③: Nishi-Hongan-ji Temple
(マーティン・ピディントン&ステュワート・ワックス監修 『気軽に英語でおもてなしin KYOTO』
2008年)
④:Nishi Hongan-ji
(ジョン・モリス英文翻訳 『楽しく歩ける!楽々わかる!英語対訳で旅する京都』 2014年)
西本願寺を採り上げている書籍は数多く見受けられましたが、Wの有無による英訳の違いは見受けられませんでした。
では、次はウェブサイトにおける英訳です。
⑤:Nishi-Hongwan-ji Temple
⑥:Hongwan-ji Temple
⑦:Nishi Hongan-ji Temple
⑧:Nishi Hongan-ji
ウェブサイトの英訳を見てみると、gwa という表記を用いている英訳例も少し見受けられました。
しかも、見受けられたウェブサイト⑤と⑥は、どちらも京都の情報に特化したウェブサイトでした。
今私たちがそこらじゅうで見ることができるローマ字表記というのは、案外外国人観光客の方達には上手く伝わっていないのかもしれませんね...。
日本人は、外国人観光客が「西本願寺」を「にしほんがんじ」と読めるように、「Nishi Honganji」というローマ字表記を付けているけど、外国人観光客は「にしほんぎゃんじ」と読んでしまう。
まあそこは日本人が機転を利かして、「にしほんぎゃんじ」→「西本願寺」と解釈すれば何も困ることはないですがね。
ローマ字表記というのはパソコンなどでも使われている身近で簡単な表記のように見えますが、発音に関してはなかなか難しいものなのでしょうね。
通例のローマ字表記では外国人観光客が上手く発音できない可能性がある場合、彼らが本来の発音(にしほん「が」んじ)と同じ、もしくは近い発音(にしほん「ぐぁ」んじ)ができるように、表記を考慮するのも、日本人と外国人観光客とのコミュニケーションを円滑に行うためには必要である。
と、まとめたいと思います。
今回は記事が長くなりそうなので採り上げませんでしたが、東本願寺もまた大きな寺院で、英語のリフレットを配布しています。
次回以降、東本願寺も採り上げて、西本願寺の英訳との違いを見ていきたいと思います。
では、ここまでお読みいただきありがとうございました。
-Good English, Good Japan-
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