2017/11/28

高山寺の英訳 -京都府-

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お久し振りです、Kyo-Boyです。

前回記事から3か月……仕事の繁忙期が少しマシになったので久々の更新です。

9月、10月と連休もまともにあまりなかったのですが、仏閣は参拝してきました。

今回採り上げるのは……






京都市右京区にある世界遺産 高山寺 です。


京都市中心部から少し離れたところにある高山寺は山の中にあり、参拝客もかなり少なめです。

ただ、紅葉シーズンの今、側にある神護寺と共に多くの参拝客・観光客で賑わっているかと思います。 (神護寺は別記事で採り上げます。)


今までの神社仏閣では採り上げていなかったのですが、京都駅をスタート地点としてここ高山寺までのアクセスを説明しようかと思います。(動画にすることも考えたのですが、どうにも疎くお見せするに値するものは出来ませんでした……もっと勉強勉強。)



まずは京都駅スタート(画像は駅中央の八条口です。バス乗り場も八条口の前にあります。)

京都市内の神社仏閣の多くはバスで巡ることが出来ます。私もICOCAが使えるバスを多用しております。

もちろん、今回の高山寺も例外ではなく、京都駅前から出るバスで行くことが出来ます。



山城高雄・栂ノ尾・周山行のバスに乗ります。

※電光表示板右下に若干私が映り込んでいます……。

本数はあまり多くなかったかと思いますので時間には気を付けて。





栂ノ尾(とがのお)というバス停で降ります。京都駅からだいたいここまで1時間弱といったところでしょうか。

あとはすぐ側の表参道(緩やかだが歩く距離が長い)もしくは裏参道(歩く距離は短いが傾斜があり階段で上る)から高山寺へ行けます。

ちなみに一番始めに載せた画像は金堂の写真です。

なかなかの山道になるので、履物選びはご注意を。


それでは、高山寺についてですが……


京都の西郊に位置する高雄(たかお)・槇尾(まきのお)・栂尾(とがのお)は三尾と呼ばれ、古来より紅葉の名勝として、また四季折々の美しさを育む地として知られてきた。高山寺はその栂尾にある古刹である。
(引用元:高山寺リーフレット)


京都の紅葉スポットとして高雄はよく知られていますが、やはり山手の栂尾も紅葉の名所として有名です。

私が参拝したのは、9月下旬でしたので紅葉真っ盛りには、まだ早かったですが……



紅葉は始まっていました。(写真は神護寺境内)

今真っ盛りかと思います。この頃に行ければ良かったのですがね……。

また、山の中にある高山寺は……



日本最古の茶園、日本の茶文化の発祥の地でもあります。

鎌倉時代、臨済宗の開祖栄西が中国より種を持ち帰り、高山寺中興開祖である明恵上人に種を渡し、栽培したことが始まりだそうです。(参考:高山寺リーフレット)


また、私が紅葉シーズンを避けてでもここ高山寺を参拝したのには理由があります。


それが……



高山寺に保存されている 鳥獣戯画 が見たかったからです。

画像は高山寺で購入したポストカードですが、この絵巻物目当てに高山寺へ参拝しました。

保管されているのは、石水院という建物です。


まずはこの鳥獣戯画についてですが…… 


高山寺に伝わる数多い宝物のなかでも世界的に知られる、日本を代表する絵巻物。甲・乙・丙・丁の四巻に分かれる。いずれも墨一色の白描画であるが、甲巻が最も有名である。
(引用元:高山寺リーフレット)

鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)は京都市右京区の高山寺に伝わる紙本墨画の絵巻物。国宝。鳥獣戯画とも呼ばれる。現在の構成は、甲・乙・丙・丁と呼ばれる全4巻からなる。内容は当時の世相を反映して動物や人物を戯画的に描いたもので、嗚呼絵(おこえ)に始まる戯画の集大成といえる。特にウサギ・カエル・サルなどが擬人化して描かれた甲巻が非常に有名である。一部の場面には現在の漫画に用いられている効果に類似した手法が見られることもあって、「日本最古の漫画」とも称される。
(引用元:Wikipedia


最も有名とされている甲巻は平安時代後半に描かれたとされています。

千年以上前から漫画、戯画化という文化があったことは興味深いですね。

動物たちの動き、表情で台詞がなくても伝わるというのも面白い。



もちろん、高山寺の英語表記も探してきました。







道すがらにあった5種類の案内看板を採り上げました。

”こうざんじ”なのか”こうさんじ”なのかどちらが正しいのでしょうかね。

リーフレットは……


ちょっと小さいですが、”Kosanji”となっています。

Wikipediaには両方の表記もあり、高山寺ホームページは”こうさんじ”のみの表記でした。

(私のパソコンだけかもしれませんが)”こうさんじ”で変換すると”耕三寺”となるのですが、濁音が付いた方がなんとなくですが発音しやすいように感じます。

ちなみに、貴船神社も英語表記に濁音の有無が混在している神社仏閣の一つです。

記事で採り上げていますので、よろしければこちらもどうぞ→貴船神社の記事①


では、書籍の英語表記を見てみます。


①:Kozanji
(アダム・フルフォード英文作成 『英語で京都を案内できますか?』 2011年)

②:Kozan-ji Temple
(マーティン・ピディントン&ステュワート・ワックス監修
 『気軽に英語でおもてなしin KYOTO』 2008年)

③:Kozan-ji
(ジョン・モリス英文翻訳 『楽しく歩ける!楽々わかる!英語対訳で旅する京都』
2014年)

④:Kozan-ji
(槇野 修著 『対訳 寺社を歩けば京都がわかる』 2010年)


4冊程採り上げてみましたが、Kosanji(-ji)と英訳している書籍はありませんでした。

Wikipediaには2通り載せていましたが、こうも書籍でKosanjiという英訳がないとなると、どちらが正しいかというのはなく、どちらも正しい読み方なのかもしれませんね。

⑤:Kozanji Temple

⑥: Kozan-ji Temple

⑦:Kozan-ji Temple


3つウェブサイトの英訳を採り上げましたが、Kosanjiと英訳しているウェブサイトはありませんでした。

もちろん、ウェブサイトは数えきれない程存在している訳ですから、全てKozanjiとなっているかどうかは分かりません。

ただ、案内看板・書籍・ウェブサイト、と3つの情報媒体で見るとKozanjiが多数でした。

ちなみに……






私が大学、大学院の研究でよく使用していたGoogle Ngram Viewerで”Kozanji”と”Kosanji”を調べてみました。


Google Ngram Viewerというのは平たく言うと、数ある電子化された書籍の中でどちらの語が多く使われているか、使用頻度と使用され始めた年代を知ることが出来るGoogleのサービスです。

現役大学生がこのBLOGを読んでくださっているかは分かりませんが、とても便利なサービスなのでレポートや論文に是非利用していただけたらな、と思います。

Google Ngram Viewerでは、Kozanji表記の方が圧倒的に多いことが分かりました。もちろん、これも電子化された書籍に限るので、絶対ではありませんが......。



今回は、京都市右京区にあります高山寺を採り上げました。

日本語でも英語でも発音、表記が統一されていない現状をまた知ることが出来た寺院でした。

表記統一はされるべきという私の意見は変わりませんが、完全に統一されてしまったら、こういった言葉がもたらす興味深い事象に出会えなくなるのも、私にとっては寂しいものです。




Kozan-ji Temple is one of World Cultural Heritage Sites in Kyoto.
The area around this temple is famous for autumn colour leaves and many tourists visit this area in autumn.
However, this temple is far from the central of Kyoto city, so if you visit this temple, you should take a bus.

This temple is famous for a national treasure "Choju Giga(Birds and beasts caricatures)".
Choju Giga is thought that it is the first manga comic in Japan.
Moreover, this temple is the birthplace of Japanese tea culture.

なかなか更新する時間が設けられませんでした。

高山寺は近くに神護寺、西明寺と3つ寺院があります。

この3つの寺院は京都の三尾として有名ですので、次の記事は神護寺を採り上げようかと思います。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。



-Good English, Good Japan- 
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