銀閣寺の記事から少し日が空いてしまいました。
今回の記事は
南禅寺です。(写真は南禅寺敷地内にある三門です。)
ではでは、南禅寺の歴史について少し触れたいと思います。
南禅寺は臨済宗南禅寺派の大本山です。
文永元年(1264年)、時の亀山天皇は当地を愛されて、離宮禅林寺殿を造営されました。
後に、亀山天皇は東福寺第三世無関普門禅師に深く帰依されて法皇となられ、正応四年(1291年)に禅寺に改められました。
開山は無関普門禅師(大明国師)。
また、この南禅寺は京都の禅寺の寺格、いわゆる京都五山の上、別格として位置づけられています。
京都五山とは、天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺、以上5つの禅寺のことです。
禅寺の寺格とは言ったものの、あくまでこの寺格は室町時代の政治・政略的位置づけに過ぎず、今日の禅寺の優劣を表したものではありません。
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今回の記事は
南禅寺です。(写真は南禅寺敷地内にある三門です。)
ではでは、南禅寺の歴史について少し触れたいと思います。
南禅寺は臨済宗南禅寺派の大本山です。
文永元年(1264年)、時の亀山天皇は当地を愛されて、離宮禅林寺殿を造営されました。
後に、亀山天皇は東福寺第三世無関普門禅師に深く帰依されて法皇となられ、正応四年(1291年)に禅寺に改められました。
開山は無関普門禅師(大明国師)。
また、この南禅寺は京都の禅寺の寺格、いわゆる京都五山の上、別格として位置づけられています。
京都五山とは、天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺、以上5つの禅寺のことです。
禅寺の寺格とは言ったものの、あくまでこの寺格は室町時代の政治・政略的位置づけに過ぎず、今日の禅寺の優劣を表したものではありません。
余談ではありますが、南禅寺近辺は水が綺麗なことで有名で、周りには、その水を用いて作られた豆腐を出すお店が見受けられます。
では、南禅寺の英訳を見てみたいと思います。
南禅寺のリフレットです。
リフレットの画像は実際のものをスキャナーでパソコンに取り込んだものですが、何故か日本語のリフレットはモノクロ、英語のリフレットはカラーです。
リフレットによると、南禅寺の英訳は
Nanzenji Temple となっています。
寺名などの固有名詞をローマ字表記することで英訳するというのは、いたって普通の英訳方法ですね。
では、次は書籍における南禅寺の英訳を見てみます。
①:Nanzen-ji
(槇野 修著 『対訳 寺社を歩けば京都がわかる』 2010年)
②:Nanzenji
(アダム・フルフォード英文作成 『英語で京都を案内できますか?』 2011年)
③:Nanzen-ji
(ジョン・モリス英文翻訳 『楽しく歩ける!楽々わかる!英語対訳で旅する京都』
2014年)
④:NANZEN-JI TEMPLE
(ジョン・ハワード・ロフタス翻訳 『英文日本絵とき辞典5』 2009年)
⑤:Nanzenji Temple
(ディビッド・A・セイン英文作成 『京都を英語で言ってみる』 2008年)
5冊の書籍における南禅寺の英訳を採り上げてみましたが、どの書籍も必ずローマ字表記がされていますね。
金閣寺のTemple of the Golden Pavilion や 銀閣寺のTemple of the Silver Pavilionのような英訳方法は用いられていません。
仮に、Temple of the Golden Pavilionのような英訳方法を用いて南禅寺を英訳すれば、
Temple of the South Zen みたいな英訳になりますが、
Southが南、Zenが禅だとわかっていれば、この英訳が南禅寺を表していると理解できそうです。
ただ、それはあまりにも強引ですね。
またWikipediaによると、南禅寺という名の由来には南禅寺の北に現存する禅林寺(永観堂)が深く関わっているそうです。
(参考:Wikipediaの歴史欄)
南禅寺の名の由来を鑑みれば、Southという英語を用いても、まあわからなくもないか...
ちなみに、禅林寺(永観堂)は禅という字が名前についていますが、宗派は浄土宗です。
以上の事情を酌んでも、南禅寺はNanzenji(Nanzen-ji) とローマ字表記するのが最もよいでしょう。
では、次に南禅寺の中でも、特に有名な三門を採り上げたいと思います。
初めの写真が三門です。
三門とは...
仏道修行で悟りに至る為に透過しなければならない三つの関門を表す、空、無相、無作の三解脱門を略した呼称です。
山門とも書き表され、寺院を代表する正門であり、禅宗七堂伽藍(山門、仏殿、法堂、僧堂、庫裏、東司、浴室)の中の一つです。南禅寺の三門は別名「天下竜門」とも呼ばれ、上層の楼を五鳳楼と呼び、日本三大門の一つに数えられます。
三門は南禅寺の方丈とは別料金で拝観でき、その際にもらえる拝観券の裏に簡単な解説を載せています。
通常、日本人観光客には日本語の解説を載せた拝観券を、外国人観光客には英語の解説を載せた拝観券を渡しているようですが、ここは受付の方にお願いして、英語版の拝観券をいただきました。
ここで注目したいのは三門自体の英訳ではなく、解説文内の石川五右衛門を a kind of Japanese Robin Hood と英訳している点ですね。
12、13世紀のイングランドで、貴族や聖職者の富を奪い、それを貧しい人たちへ与える、いわゆる義賊として有名なロビンフッドですが、日本の石川五右衛門も同じく義賊として有名です。
ある固有名詞(石川五右衛門)を、類似した歴史や逸話を持つ固有名詞(ロビンフッド)に置き換えることで英訳するという英訳方法は、用いられるケースはかなり限定されますが、英語話者にとっては、分かり易く、興味を惹かれる英訳となり得る。
と、まとめたいと思います。
最近、いろいろとやらなければならない事が重なって、なかなか京都市内へ赴くことが出来ていません......
今は忙しいんですが、観光に最適な秋には、また色々な場所を訪れて、ブログで採り上げていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
Good Japan, Good English
以上の事情を酌んでも、南禅寺はNanzenji(Nanzen-ji) とローマ字表記するのが最もよいでしょう。
では、次に南禅寺の中でも、特に有名な三門を採り上げたいと思います。
初めの写真が三門です。
三門とは...
仏道修行で悟りに至る為に透過しなければならない三つの関門を表す、空、無相、無作の三解脱門を略した呼称です。
山門とも書き表され、寺院を代表する正門であり、禅宗七堂伽藍(山門、仏殿、法堂、僧堂、庫裏、東司、浴室)の中の一つです。南禅寺の三門は別名「天下竜門」とも呼ばれ、上層の楼を五鳳楼と呼び、日本三大門の一つに数えられます。
(参考:南禅寺ホームページ)
三門は南禅寺の方丈とは別料金で拝観でき、その際にもらえる拝観券の裏に簡単な解説を載せています。
通常、日本人観光客には日本語の解説を載せた拝観券を、外国人観光客には英語の解説を載せた拝観券を渡しているようですが、ここは受付の方にお願いして、英語版の拝観券をいただきました。
ここで注目したいのは三門自体の英訳ではなく、解説文内の石川五右衛門を a kind of Japanese Robin Hood と英訳している点ですね。
12、13世紀のイングランドで、貴族や聖職者の富を奪い、それを貧しい人たちへ与える、いわゆる義賊として有名なロビンフッドですが、日本の石川五右衛門も同じく義賊として有名です。
ある固有名詞(石川五右衛門)を、類似した歴史や逸話を持つ固有名詞(ロビンフッド)に置き換えることで英訳するという英訳方法は、用いられるケースはかなり限定されますが、英語話者にとっては、分かり易く、興味を惹かれる英訳となり得る。
と、まとめたいと思います。
最近、いろいろとやらなければならない事が重なって、なかなか京都市内へ赴くことが出来ていません......
今は忙しいんですが、観光に最適な秋には、また色々な場所を訪れて、ブログで採り上げていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
Good Japan, Good English
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