2015/10/11

平等院の英訳 -京都府-

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夏の暑さも引き、過ごしやすい季節になってきました。

今回採り上げるのは




京都府宇治市を代表する寺院、平等院です。(画像は10円玉で有名な鳳凰堂です。)


京都市の南に位置する宇治市は、多くの神社仏閣が存在し、其処彼処で歴史を感じられる観光都市です。


その宇治市の数ある神社仏閣の中でも、平等院はおそらく最も有名な寺院ではないでしょうか。

では、平等院の歴史から...

平等院は永承7年(1052年)、関白藤原頼通によって父道長の別荘を寺院に改め創建されました。
その翌年の天喜元年(1053年)に阿弥陀如来を安置する阿弥陀堂が建立され、その建物が現在鳳凰堂と呼ばれている、経典に描かれる浄土の宮殿をイメージした、優美で軽快な建物です。
(引用:平等院リフレット)


金閣寺と同様に、寺院の前身は別荘だったそうです。
確かに鳳凰堂と周りを取り囲む池(阿字池)との景観は、豪華・煌びやかという言葉が合うかと思います。

では、英訳を見ていきたいと思います。




平等院の参拝料を払った際にいただけるリフレットです。

リフレットでは、Byodoin となっていました。




こちらの画像は、参拝料を払うといただけるリフレットではなく、平等院境内内の売店で一冊200円で購入できる英語版パンフレットです。

ちなみに、このパンフレットは鳳凰堂修繕前に購入したものなので、鳳凰堂が少し色褪せていますが、修繕後はリフレットにみられるような綺麗な朱色をしています。

有料だけあって、載っている情報量はこちらのパンフレットの方が遥かに多く、詳しいです。

スキャナーを使って表紙をパソコンに取り込んだのですが、表紙の字が金色なので上手く取り込めませんでした...。

しかし、表紙の英語は、 BYODOIN TEMPLE となっていました。


考えられる英語表記はおそらく

Byodoin というローマ字表記にtemple という語を付けるか否かの2択となるかと思います。


では、今回は京都を英語で紹介している書籍における平等院の英語表記を採り上げたいと思います。


①:Byodo-in Temple
(広瀬 直子著 『1分間英語で京都を案内する』 2014年)

②: Byodoin
(ジョン・モリス英文翻訳 『楽しく歩ける!楽々わかる!英語対訳で旅する京都
2014年』)

③:Byodo-in Temple  
(マーティン・ピディントン&ステュワート・ワックス監修 『気軽に英語でおもてなしin KYOTO』
2008年)



英語で京都を紹介すると銘打つ書籍は数あれど、その書籍は京都市内を中心に採り上げており、京都市外は採り上げられてない場合が多いです。

広さや単純な神社仏閣の数では大きく劣るかもしれませんが、宇治市も歴史を身近に感じられるいい都市なんですがねえ...。




平等院の境内内には様々な見所があり、特に有名なのが初めに画像を載せた鳳凰堂です。

境内内の様々な見所の中でも一つ抜きん出た知名度をほこるものという点では、金閣寺の金閣(舎利殿)と同じでしょう。

では、上記3冊の書籍における鳳凰堂の英語表記はどうなっているでしょうか?


④:the Phoenix Hall
(広瀬 直子著 『1分間英語で京都を案内する』 2014年)

⑤:The Hoo-do (Phoenix hall, dedicated to Amitabha)
(ジョン・モリス英文翻訳 『楽しく歩ける!楽々わかる!英語対訳で旅する京都』
2014年)

⑥:Ho-oh-do (Chinese Phoenix Hall)
(マーティン・ピディントン&ステュワート・ワックス監修 『気軽に英語でおもてなし in KYOTO』 
2008年)


平等院という総称の英語表記はローマ字表記(+temple) でしたが、鳳凰堂に関してはローマ字表記をしているケースと

鳳凰=Phoenix、堂=hall と英訳し、合わせてPhoenix hall と英語表記しているケースとが見受けられました。


ここで、鳳凰堂の歴史に触れておきます。

平等院鳳凰堂は天喜元年(1053年)に建立された阿弥陀堂である。
「鳳凰堂」の呼称は後世のもので、平安時代の記録では「阿弥陀堂」あるいは単に「御堂」と呼ばれている。
堂内須弥壇の格狭間に嵌め込まれた金銅板の延宝8年(1680年)の刻銘に「平等院鳳凰堂」とあり、江戸時代には「鳳凰堂」の呼称があったことがわかる。
(引用:Wikipedia   

また、パンフレットによると、鳳凰堂という名の由来は
建物全体が羽を広げた鳥の形に似ていることや、中堂の屋根の棟飾りとして一対の鳳凰が取り付けられていることだそうです。



鳳凰堂という呼称については、パンフレットにも記述があり、鳳凰堂という呼称が江戸時代から用いられたものだというのは確かなようです。

金閣寺の記事では、外観を訳出できるといいと述べましたが、この平等院鳳凰堂もこのパターンだと言えるでしょう。

...羽を広げた鳥の姿に見えます...かね?

鳳凰堂を初めて見た外国人観光客の方は、羽を広げた鳥のように見てくれるでしょうか...?



宇治市に関しては、もう少し話のネタがあるので、また後日記事にしたいと思います。

今回はここまでにしたいと思います。


Good English, Good Japan
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