2016/03/27

雑記(4) -六道珍皇寺の紹介-

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今回は雑記第4弾と題して……





京都、東山五条にあります 六道珍皇寺(ろくどうちんのう〔こう〕じ、) をご紹介したいと思います。


あまり大きな寺ではありませんが、ここ六道珍皇寺は碑にもあるように六道の寺として知られています。

場所は清水寺の程近く、おそらく歩いて10分程度で行けるかと思います。


六道というのは……

 「六道」とは、仏教の教義でいう地獄道(じごく)・餓鬼道(がき)・畜生道(ちくしょう)・修羅(阿修羅)道(しゅら)・人道(人間)・天道の六種の冥界 をいい、人は因果応報(いんがおうほう)により、死後はこの六道を輪廻転生(りんねてんせい)する(生死を繰返しながら流転する)という。 この六道の分岐点で、いわゆるこの世とあの世の境(さかい)(接点)の辻が、古来より当寺の境内あたりであるといわれ、冥界への入口とも信じられてきた。


人の生は輪廻転生を繰り返しながら、六種の世界を回っているという教えを六道と言います。

私が大学で受けた講義では、地獄→餓鬼→畜生→修羅→人とまでは輪廻するものの、天道へはなかなか到達出来ず、人での生を終え、輪廻しても、また人道となると教わりました。

それほどに天道というの崇高なものなのでしょうね。


1枚目の碑の写真にもあります「六道の辻」というのは、この世とあの世、人間界と冥界との境目という意味です。

そう言われる由縁は……

このような伝説が生じたのは、当寺が平安京の東の墓所であった鳥辺野に至る道筋にあたり、この地で「野辺の送り(のべのおくり)」をされたことより、ここ がいわば「人の世の無常とはかなさを感じる場所」であったことと、小野篁が夜毎(よごと)冥府通いのため、当寺の本堂裏庭にある井戸をその入口に使ってい たことによるものであろう。この「六道の辻」の名称は、古くは「古事談」にもみえることよりこの地が中世以来より「冥土への通路」として世に知られていた ことがうかがえる。
(引用:六道珍皇寺ホームページ)



・六道珍皇寺周辺の地名は鳥辺野と言い、遺体を風葬(風に晒し、葬る方法)する地域であった点

・平安時代の公家であった小野篁(おののたかむら)が冥界の閻魔大王の元へ通う際に使った井戸がある点


以上の点から、六道の辻として有名となりました。

そのため、ここ六道珍皇寺には、小野篁像と閻魔大王像が並んで祀られています。

また、写真撮影は出来ませんでしたが、小野篁が冥界へ行く際に使った井戸は今でも現存しており、見ることが出来ます。 

この世とあの世の境目と考えると、なかなか気味の悪い寺院のように思われるかもしれませんね。


そして、六道珍皇寺は水子供養の寺としても有名です。





多くの地蔵様が並んでいますが、地蔵様は子を守る仏として知られています。

これらは全て水子、いわゆる流産や死産等の理由でこの世に生を受けられなかった子を供養するために建てられた地蔵様です。

水子供養に関しては様々な考え方があります。

なぜ供養をするのか?しなければ祟られる?水子供養を大々的に宣伝している寺は要注意?など、様々な言葉が行き交っています。

ただ、ここの地蔵様の数や奉納された絵馬を眺めていると、心苦しく、同時にこの世に生を受けた自分は恵まれた者なんだなと、今一度考えさせられます。






Rokudochin'no-ji Temple is a small temple located near Kiyomizu-dera Temple.
This temple is not popular for foreign tourists, but this temple has an interesting legend.

The legend is as follows:Onono Takamura, a nobleman in Heian period, was serving the emperor of those days in daytime.
However, he was also serving Emma, who has been known to "King of the world of the dead" and he has judged the dead from their crimes, in night.
Onono Takamura went through a well in visiting Emma, the world of the dead and the well has been located in Rokudochin'no-ji Temple.(We can see the well through a small window.)
So, this temple is called "The border temple between present world and dead world(Rokudo no Tsuji)".

Moreover, this temple is famous for holding a memorial service for aborted fetuses and miscarried fetuses.
You can see many small stone statues.
They are guardian deities of children, we Japanese call them Jizo.

This temple is very interesting temple, but I don't recommend this temple for foreign tourists.
Only one English guideboard stands near the entrance gate, so you have to know Japanese and the history of this temple a little.


今回は雑記ということで、六道珍皇寺を採り上げました。

この六道珍皇寺から歩いて15分?程度のところに知恩院があり、そちらにも参拝はしたのですが、生憎、御影堂が平成の大修復中で中に入ることは出来ませんでした。

一番の特徴である三門は見られたので、三門についてと知恩院の英語表記については記事にしようと思っているので、また近日更新したいと思います。

では、ここまでお読みいただきありがとうございました。




-Good English, Good Japan- 
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