2015/11/27

雑記(1) -WOTY in 2015-

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11月も終盤に入り、今年ももうあと1か月少々を残すのみとなりました。

昨日今日と冷え込みが厳しく、秋服では辛くなってきました。


今日は少し趣向を変えた記事を書こうかと思います。


このブログをお読みいただいている方は、少なからず英語に対しての知識・興味があるという方が多いかと思います。(そもそも、そんなに閲覧数が多い訳ではありませんが…。)


Oxford Dictionary をご存じでしょうか?

イギリスの都市、オックスフォードにある名門オックスフォード大学の出版局が出版しているのが、Oxford Dictionary です。

私もお世話になった辞書です。

今回の記事はこのOxford Dictionary の WOTY、Word of the Year について書いてみたいと思います。

まず、このWOTY、Word of the Year  とは何かというと…平たく言えば 


Oxford Dictionaries というウェブサイトで決められるその年の流行語のことです。

日本では、『現代用語の基礎知識』 を出版している自由国民社が、初めて新語・流行語大賞を作りました。

オックスフォード大学出版局のOxford Dictionaries がその年その年を表す、つまり頻繁に使われた語をいくつか選出しているのですが、今年2015年のWOTYの1つが...



tears-of-joy-emoji


これです。

別にボケている訳でも、ふざけている訳でもありません。

今年の WOTY にこれが選出されました。


詳しく説明しますと、この顔は Pictograph の中の Face with Tears of Joy と呼ばれています。

Pictograph とは日本語で、絵文字・象形文字 という意味です。

つまり、今年2015年の WOTY は絵文字ということです。

もちろん、この WOTY に絵文字が選ばれるのは初めてだそうです。

しかし、驚くべきは絵文字が選ばれたことだけではありません。

以下は、Oxford Dictionaries のウェブサイトから引用したものです。




Emojis (the plural can be either emoji or emojis) have been around since the late 1990s, but 2015 saw their use, and use of the word emoji, increase hugely.
This year Oxford University Press have partnered with leading mobile technology business SwiftKey to explore frequency and usage statistics for some of the most popular emoji across the world, and 😂 was chosen because it was the most used emoji globally in 2015. SwiftKey identified that 😂 made up 20% of all the emojis used in the UK in 2015, and 17% of those in the US: a sharp rise from 4% and 9% respectively in 2014. The word emoji has seen a similar surge: although it has been found in English since 1997, usage more than tripled in 2015 over the previous year according to data from the Oxford Dictionaries Corpus.

emoji frequency
What would emojis look like in real life? Watch the video.



この絵文字が選出された理由を説明した箇所ですが、絵文字がローマ字で emoji と表記されています。


当然、絵文字は日本語ですが、このウェブサイトではまるで emoji という英単語が存在するかのように使用されています。

Sushi や Tempura(大元はポルトガル語ですが) は日本語だけでなく英語としてでも使われるようになった語であるというのは、よく耳にする話かと思います。

ある言語(日本語)の単語を別の言語(英語)のように使用する、ある言語から別の言語へ借用された語を借用語(Loanword)と言います。 

この emoji も Sushi や Tempura と同じように英語に借用され、英語となった日本語といえます。



同ウェブサイトには、emoji の簡単な歴史もありました。


An emoji is ‘a small digital image or icon used to express an idea or emotion in electronic communication’; the term emoji is a loanword from Japanese, and comes from e ‘picture’ + moji ‘letter, character’. The similarity to the English word emoticon has helped its memorability and rise in use, though the resemblance is actually entirely coincidental: emoticon (a facial expression composed of keyboard characters, such as ;), rather than a stylized image) comes from the English words emotion and icon.


先ほど採り上げた pictograph とはまた別の emoticon という語が出てきました。

気分や感情という意味の emotion と図・記号といった意味の icon を合わせた語で、意味は顔文字という意味です。

pictograph と emoticon の違いは…

pictograph は一文字で感情や物体を表すもの。 今回 WOTY に選ばれた黄色い顔の絵は pictograph の一つといえます。

それに対して emoticon とは、今使われている文字や記号を組み合わせて人の顔に似せたもの。
例えば、:-) 一つ一つを独立した記号として認識すれば、 (コロン) と - (ハイフン) と (括弧閉じ) ですが、その3つを組み合わせると、横向きにはなっていますが、笑っている人の顔に見えませんか?これが emoticon です。他にも、:-( (しかめっ面)や B-) (サングラスをかけた顔) などが使われています。

(参考:Wikipedia


日本では、この emoticon を Ascii Art(アスキーアート) と呼ばれたりしており、近頃のスマートフォンの予測変換でも出てきます。私が時々使う (#゜Д゜)( ´・ω・`) もごく簡単なアスキーアートの1つです。


今回選ばれたのは pictograph の一種でしたが、昨年度 WOTY に選ばれたのは、自分の好みのリキッド(液体)を入れて使う電子タバコの一種である Vape 、一昨年選ばれたのは、自撮りという意味の Selfie選ばれています。

vape は日本の認知はまだまだ高いとは言えませんが、selfie はすっかり日本でも市民権を得た語ではないでしょうか?






今回は雑記として、Word of the Year を採り上げてみました。

新語・流行語大賞と違って、なかなか日本のメディアで採り上げられない WOTY ですが、調べてみると、その年の時世が少し垣間見えたりして面白いです。

今回は、英語の記事を引用したので英文のまとめはお休みです。(これだけの英文をスラスラ書けるようになりたいものです…。)

では、ここまでお読みいただきありがとうございました。



-Good English, Good Japan-
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